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見上げるものにのみ再び蒼空は開く〜メッセージに変えて

第67回東西四大学合唱演奏会より

私は大学の頃、入学と同時に読んだジェイムズ・ジョイスの作品によって、神話と私たちの生きる世界との混濁した時空に空想の羽を広げていました。文字通り「翼」はそれ以来の私のテーマでもあります。
古代ギリシャの神話において、自らの力を過信して舞い上がったイカロスは天罰を受けるように失墜します。エピファニーによって神話を越えて飛翔するはずだったダブリンの若き芸術家も失墜する運命を辿ることになります。
繰り返しこのテーマのことを考えてきた私は、いつの間にか年長者となり、そこに父親世代からの寛容と再チャレンジを促す対話のメッセージを与えてみたのでした。「見上げるものに再び蒼空は開かれる」と。

驚くべきことに、千原英喜先生の手によって言葉には全く別の新しい生命が与えられました。まるで翼が海を飛び越え、別の大陸を飛翔しているかのように。そして私の最も愛する場である「東西四連」において現代の若者たちに歌われます。歌声は時空を越えて不滅の印象を刻んでくれることでしょう。
若者とは…、青春時代とは、挫折を越えて生きるかけがえのない時間のことであり、歌とはそれへの永遠の励ましなのです。

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