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仮面を脱いだ作詞家「みなづきみのり」

みなづきみのり」と言えば、千原英喜さんの曲や松下耕さん、松本望さんの曲など、 ここ近年、爆発的に合唱作品の作詞を手がけている売れっ子の作詞家です。その言 葉は合唱する者を引き付け魅了する力があります。もしかしたら合唱している人で は?とか、女性なのか男性なのか分からないとの声もあり、その正体はベールに包 まれたままでした。しかしながら、この度、ついにこの雑誌ハンナにて仮面を脱ぐ ことになりました。
ズバリ、合唱指揮者の伊東恵司さんのペンネームなのでした。
伊東さんは、「なにわコラリアーズ」などの多くの合唱団を指揮しており、日本を 代表する合唱指揮者であることは皆様もご存知のとおり。
まずはこのペンネーム「みなづきみのり」の謂れは?
私の想像では、水無月と言えば6月のこと、伊東さんは有名な雨男でこの梅雨時期 にあわせたネイミングではと思っていたのでしたが、半分正解。京都の和菓子 「水無月」が、が伊東さんの大好物だそうです。「みのり」のゆかりはゴロ合わせ ということでしたが、合唱をこよなく愛している伊東さんが発する言葉により、人 々の幸せを願う、つまり「実り」多き願いが含まれているのではと思っています。
 さて、伊東さんは合唱指揮以外にも関西を中心に多くの合唱イベントを手がけて います。そして彼の思いは合唱と社会との繋がり、若い世代に向けての育成など、 心優しい人だからこそ生まれてくる発想なのでしょう。 その一つ、全国より合唱 する大学生を集めた「大学生合唱指導者合宿」があり、年末に開催しているこのイ ベントには毎回、約60大学300人と、素晴らしい盛り上がりを見せております。また 来年5月の連休に全日本合唱連盟が主催している「コーラスワークショップ」にて、 講師・みなづきみのり氏として初登場します。このハンナを見ていない人はきっと 驚くでしょうね。
一つエピソードを紹介します。
音楽教師が集まる講習会に作詞者として招かれたとき、突然、「ちょっと指揮して ください」とのリクエストに応えたところ、一緒に招かれていた事情を知らない作 曲家の先生からは「みなづきさん、どうして指揮うまいんですか!」と言われたそ うです。
このハンナにてついに仮面を脱いだみなづき氏。これからはどっちの名前で呼ばれ るのが多いのでしょうか? 一ファンとしても気になるところです。
【沼丸晴彦】

ハンナ2013年5月号(創刊号) 関西の顔より
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