言葉のメモワール

ひまわり


ひまわりは
海を目指す少年を見つめた

灼熱の太陽の下
少年の握り締めたこぶしを
額に光る汗を
風に渇いたシャツを
しなやかな素足を

未来のように澄んだ瞳が捉える
その行く手を

海から蝶が飛んでくる
何かの思い出のように
ちょうど午後の三時のことだった



2010.12.1
作曲:北川 昇  女声合唱組曲「花々の記憶」 2018

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