夢見る魚のあぶく
by みなづきみのり

私からのメッセージ


「手紙を書くように音楽を書けたら」という言葉を残した作曲家がおりました。
それは、歌や音楽が何のために存在するのかということの一端を感じさせる言葉でもあり、私にとっては謎のような、答えのような言葉として胸に残っています。
「うた」とは何かと考えたとき、それは「誰かに向けて歌われるものだ」とも言えます。目の前にいる誰か、心の中にいる誰かに向けたもの…、歌とは私と誰かを結ぶ懸け橋、あるいは手紙のようなものだと言えるのかもしれません。
「歌」に関する内容で、しかも、親しみやすい旋律が欲しいので、先行して作曲されたメロディーに歌詞を入れる形で作詞をとお願いされて、引き受けたもののその作業は私にはなかなか難しいものではありました。しかし、歌と旋律の関係を考えたとき、卵が先か鶏が先かということではないのですが、相互内包関係とでも言うべき関係やその寄り添い方についての多面的な認識を持てるきっかけともなりました。
変化について旋律から私が感じたキーワードや言い回し風景や色合いをもとに歌詞を紡ぎ石若先生とやりとりしながら完成に向けました。全て「歌いやすい曲」「親しみやすい曲」に仕上げていただいています。ぜひ、多くの世代で大らかに歌って欲しいと思っています。




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