夢見る魚のあぶく
by みなづきみのり

お菓子の時間 めっせーじ


「お菓子の好きな京都人」より

幼い頃、その頃の私たちの憧れのお菓子「新幹線のアイスクリーム」を食べ、そのことを早く伝えたいがために、到着駅で飛び降りて荷物一式を座席に忘れた思い出を皮切りに、お菓子と考えただけで思い出は溢れてきます。その全てが、「誰かと」「誰かに」「誰かの」というように、人の愛やぬくもりを感じさせるものであることに気付きます。

ジャガイモとレーズンで母が作ってくれた素朴なお菓子、夜店で買ってもらった水飴や綿菓子、兄と取り合った駄菓子、デパートの地下で買ってもらったパインの飴・・・、いやいや、自身の体験だけではなく、いつか飲みたい食べたいと憧れたピッピの飲んでいたレモネード・・・、ローラ・インガルスがクリスマスにもらった大きなペパーミントキャンディー・・・、アーウィン・ショウの小説に出てくるストロベリー・アイスクリーム・ソーダに至るまで、お菓子を取り巻く思い出や憧れは、夢や幻想と混ざり合って私たちの中にファンタジーの王国を作っているように思います。

さて、他愛のない拙作(菓子×歌詞〇)に対し横山先生が素晴らしい曲を付けてくださいました。いくつになっても楽しいお菓子の時間、いつでも笑顔になってしまうお菓子の世界、…客席も含めてめくるめく夢の香りが漂い、お腹一杯になることを期待しています。

(※私は、出町ふたばの豆大福が好き。そして、そう!わたしの名前も実は京都のお菓子で出来ているのですよね、知ってました?)




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