まだ名前のない木

さびしい木


木は寂しい
一人で生きるのだから

震えるほどの寂しさを
耐えているのだ
朝も
夜も
長い時間

私は
木肌に抱きついた
吸い上る水の音を聞いた
木の寂しさに触れた

木は寂しい
それは泣きたいくらいに
それは見上げた星空くらいに

木は寂しい
私と同じくらいに







作曲:なかにしあかね  朝焼けの空に 2016

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