歌の木になれ

君は扉を開く


時が過ぎ
いつしか
君はもう扉の前で待っている
小さく息をつきながら
はちきれそうな胸をかかえ
震える手を重ね合わせて
頬を赤く染め
時が来るのを待っている

日が昇り
いつしか
君はもう大人になっている
額に汗を滲ませて走り
たくさんの涙も流し
たくさんの挫折を潜り抜け
背伸びをし
気持ちが満ちるのを待っている

やがて春が来て
君は扉を開く
君は旅立っていくのだ
何かと別れ
何かと出会うために

微笑みではない、決意のような熱い気持ちを胸に

君よ扉を開け
君の瞳で世界を見るために

君よ
歩き出せ
たくさんの出会いを通して
ようやく君自身の人生を切り開いていくために
この新しい季節を生きるために





2014.11
作曲:横山智昭 2014
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