木は寂しい
一人で生きるのだから

震えるほどの寂しさを
耐えているのだ
朝も
夜も
長い時間

私は
木の寂しさに触れた
木肌に抱きついた
吸い上る水の音を聞いた
木の心の音を聞いた

木は寂しい
それは泣きたいくらいに
見上げた星空くらいに

木は寂しい
私と同じくらいに


2011.5.16