夜明けの風が歌っているよ
まだ生れたばかりの今日の風
まだ始まったばかりの時間のきらめきを
私の頬に触れ
私の手に触れ
私を今日の歩みへと導いてくれる歌
耳をすませば
聞こえてくるよ
夜明けの風の歌が
午後の日差しが歌っているよ
木々に差し込む強い光
樹液巡らす明るいリズムを
葉を目覚めさせ
鳥を羽ばたかせ
蕾を膨らませてくれる歌
息を吸い込めば
聞こえてくるよ
午後の日差しの歌が
夕べの波は歌っているよ
貝殻転がせ、小舟を揺らしながら
今日の出来事を思い出にして
星空を映し
月を滲ませ
懐かしい夢を見させてくれる歌
瞳閉じれば
聞こえてくるよ
夕べの波の歌が
気が付けば
そこには歌がある
歌は大地を駆ける足音
歌は湧き上がる雲
歌は血潮に染まった夕焼け
歌は静かに振り続く雨
悲しみ、苦しみ
喜び、憧れ
あらゆる気持ちを映して、世界が私を取り囲む
歌は地球の鼓動
歌は私たちの呼吸
雨あがりの虹が歌っていたよ
明日への架け橋のように
新しくなった世界を祝うようにして
せせらぎを輝かせ
露をきらめかせ
涙をほほ笑みに変える歌
さあ、探しに行こう
歌を
新しい歌を
世界は歌っている
さあ、見つけよう
歌を
私たちの歌を
歌声は響いている
私たちの心の中に
歌は物語を紡ぎ始めている
新しい日々を生きるための私たちの物語を
ラララ
作曲:大田桜子