紅しょうが

少女は
甘酸っぱい
生姜を齧る
抑圧された何かに抗うかのようなしぐさで
表情も変えずに
燃え上がる官能の情念を封じ込めるように
何も起こらない昼下がり

唇が紅を差したように染まる