退院

小さなお花を貰い
買ってもらった新しい帽子を被る
嬉しいような
恥ずかしいような
気持ちで
私自身がぎこちない

みんなが私を見てくれている
みんなが私に声を掛けてくれる

はにかんだ顔を少し帽子で隠して
私はスキップをする
嫌だった病院が懐かしい場所のように感じる
玄関にお辞儀をしながら
私は外に出た

庭園の花が驚くようの鮮やかな色で目に飛び込んできた
外の光は想像したよりずっと眩しかった


2011.5.16