さびしい魚のおはなし

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またふと思った
手のひらということを

自分は人が手のひらと呼ぶものに似ているような気がすると
自分は魚ではなく手のひらなのではないか
つまり、「生命」ではなく「夢」や「概念」のようなものではないのか…
と、考えたところでやはりやめた
どうしてこんなことを考えるようになったのか分からなかった