睡眠

眠りの花が
花粉を飛ばし
寝室には咽るような匂いが充満した

私は目が閉じられなかった
眠りの世界の中で
もう一人の自分が私を見ているような気がして
自分がすでにもう一つの世界を生きている気がして
眠っているのか
死んでいるのか分からず
深い淵の傍をさ迷っていた


2010.12.1