パイナップル

午睡の島には人影もなく
灼熱の日差しだけが照りつける
ホテルのカフェには大きな扇風機が回り
テラスには椰子の木影があるだけだ

港が見えた
船にたくさんのパイナップルを積んでいた
男たちが歌を歌いながら
その旅立ちを祝うかのように

汽笛は曇りのない青さの中に消えていった


2011.5.16