これはあるボスザルのお話です。名前はコダマ。
対立し合う3つの群の中の1つのボスになったコダマは、知性も体力もあるサルでしたが、奢りと気の緩み、生来のナイーブさから、 目の前の職務を放棄し、対立するグループのメスザルと恋仲になります。当然のように仲間のサルからは反感を買って、谷底に突き落とされてしまうのですが、別のグループに拾われ、献身的な介抱を受ける中で考え方を変えていきます。その結果、新たに迎え入れてくれた群の最下層からスタートしたコダマは、群同志の戦いを勝利に導き、グループのリーダーになるばかりでなく、やがて対立していた3つのグループを融合させる、ビッグボスになります。
サルの話のようで人の話のような、どこかの作り話のようでよくある私たちの話のようなこの物語ですが、「ナレーション」と「擬人化、抽象化した詩」で構成してみたところ、高嶋みどり先生に今までにないミュージカルのような、素敵な音楽にしていただきました。
今日は名古屋大学コール・グランツェのメンバーが力いっぱいの演奏をしてくれます。
どうぞごゆっくりお楽しみください
2015.2