夕暮れ

人は翳り行く時をも生きる
例えば紅葉の落ち葉を見つめながら
例えば薄闇の迫る夕暮れにも

私たちは
ある種の感慨や悔恨を噛み締めながら
冬の寒さや夜の影に怯える素振りなど見せないようにして
落ち葉を踏みしめなくてはならない
日暮れの時をも生きねばならない

時に穏やかな微笑みを浮かべ
明日への夢を見続けなくてはならない
時は必ず翳っていくから
人はそれでも生きなければならないから


2010.12.1