今日、一羽の雲雀が
空高く飛び立っていった
雨上がりの朝
黄金色(こがねいろ)に輝く空を
雲雀が飛んでいく
振り返らずに
楡の森を見下ろして
誰よりも高く
あの太陽に近づくために
今日、僕らは
大地を歩いて旅に出る
夜明けの草原
きらきら輝く地平線を
僕らは目指していく
澄んだ瞳で
頬を輝かせ
誰よりも遠く
あの未来に近づくために
僕らの日々に
雨や嵐があったとしても
僕らの道のりに
強い風が吹いていたとしても
雨上がりの空には
まっさらの自由がある
寒さを乗り越えた野原には
やがてたくさんの色が咲き競う
さよなら古い日々よ
校庭のベンチよ
グラウンドの土よ
廊下から見える小さな空よ
机の傷よ
膝を抱えた思い出よ
でも、僕らは決して寂しくない
僕らは決して振り向きもしない
何かと出会う旅に出るのだから
自分の足で大地を踏みしめながら
雲雀は高く歌っている
明るく
勇気を奮い立たせる歌を
僕らは今歌っている
強くやさしく
胸震わせる歌を
これから始まる
僕らの道のりのために
2014.3
作曲:吉田 峰明 歌の始まり 2014