2004年3月
ごあいさつ
本日はご来場いただき、誠にありがとうございます。
陽差しが戻り、期待と不安に胸騒ぐ季節となりました。
さて、畷ジュニアハーモニーの創設者であり、深い愛情と情熱を傾けて指導して来られた南川先生よりこの合唱団を引き継ぎ、まる2年が経過しました。
その間、私自身も勉強しながら試行錯誤を繰り返しましたが、南川先生のようになかなか上手に子供たちを導いていけず、様々な人によって支えられて、なんとか活動を維持してくることが出来た次第です。合唱に関わらずあらためて「人のつながり」や「心のつながり」、「自分自身のいたらなさ」と「支えてくれる人がいることへの感謝」の気持ちを感じた2年間でもあ りました。「もっと上手く教えないと、導かないと・・・」と、もどかしい気持ちを感じながら練習を繰り返してきましたが、不思議なほどに子供たちはいつも元気で、むしろ合唱や歌について様々なことを教えられ、励まされてきたような気すらいたします。
歌が大好きなメンバーばかりで、笑顔がとても可愛いです。でもちょっと恥ずかしがり屋が多いのですが、多感な年頃の感受性のあらわれなのでしょうか?
まだまだ練習不足で、お恥ずかしいですが、自分たちのがんばりと歌に対する素直な気持ちを確認する為にもここにささやかな演奏会を開催することになりました。また、子供たちの歌声の持つ力、歌おうとする気持ちの大切さ、何よりも無限の可能性をもった子供たちの豊かな心とがんばりとは、必ず言葉では言い尽くせない大きなメッセージを届けてくれるはずです。
殺伐とした時代を迎えておりますが、だからこそ「歌声」を支える心の豊かさと、仲間を思い合う「合唱」の魅力をもっと多くの子供たちに認識してもらわねば・・・、とも思っています。
どうぞ一緒に音楽の豊かさを味わいましょう。そして、子供たちの合唱を応援してください。 今日は、精一杯気持ちのこもった演奏をしたいと思います。
2007年3月
歌はともだち
5年前の3月、同じように桜の匂いを感じる季節に南川先生からこの合唱団を引継ぎました。 児童合唱の経験値が少なかった私にとっては何もかも手探りであり、試行錯誤の連続だった のですが、いつも子供たちの笑顔とがんばりに救われ、「大切なことが何か」ということを常に教えてもらうことになったように思います。そして今、桜の花を見上げながら振り返ってみると、歌とともにメンバー一人一人の顔や表情が思い出されます。
この私にとって何と素晴らしい5年間であったことでしょうか。
…和歌山まで遠征してきたこと、上海でたくさんの国の仲間に出会ったこと、合唱祭での歌声、 世界シンポジウムでの晴れ舞台、楽しかった夏合宿や少ないながらもがんばった日常練習のひとコマひとコマまで…、鮮やかに蘇ってきます。歌が人の人生と関わり、合唱が仲間を結ぶ絆(きずな)でもあることをメンバーは学んでくれたに違いありません。子供たちの時間の流れは早く、あの時の小学生が今は高校生です。でも歌を続けていれば、きっとどこかで再会出来るでしょう。歌はこれからもみんなの人生を励ましてくれることでしょう。
畷ジュニアの子供たち!
ずっとずっといつまでも歌い続けてくださいね。
最後に、創立者の南川先生、お世話になった皆様方、本当にありがとうございました。感謝の気持ちを込めて精一杯の歌声を会場に響かせるとともに、歌がいつまでも私たちの友だちであることをしっかりと胸に刻むことが出来ればと思います。