暮れゆく2009年

2010.2.2

2009年の年末も「日本合唱指揮者協会(関西支部)」主催の「学生指導者合宿」 を行いました。(ちなみにすでに2010年も同日開催が決まっています)150人 を集めて盛り上がった昨年よりさらにパワーアップして、今年は260名の学生が全国各地から集まってくれました。目玉ゲストでもあった信長先生効果でしょうか。 今年は信長貴富先生にこの合宿のために「新曲」を書いてもらうことになったのですが、曲は「アルティ声楽アンサンブルフェスティバル」で委嘱した曲「ブラームスの子守唄/樫の樹のように」の姉妹編でした。メンデルスゾーンの「歌の翼に」を題材に、ドイツ語の原曲(アレンジ)と、長田弘さんの詩の一節に付けられた書下ろしの新作との二重合唱です。信長先生にはアルティの時のように、ドイツ語と日本語のメカニズムと言葉と音との関係性を分かりやすく講習もしてもらい、作曲家の立会いのもとに学生の力でこの楽曲を世の中に生み出すことが出来ました。合宿の中身と しては、人数が多すぎて大変だった側面(何しろ全て二交代制)を含めていろいろ反省すべきこともありますが、全体として大学生のポテンシャルや可能性を再確認出来るだけでなく、共通の悩みを分かち合ったり、逆に全然違う独自の運営方法等を情報交換したり、講師陣から目からうろこの発想の転換の刺激を受けたり、学生の表情が生き生きとしているので、この合宿がもたらすものの大きさを実感しながら過ごすことが出来ました。

年末合宿集合写真
さて、合宿後は昨年のように松江には行かず、大晦日の京都でゆっくりと過ごすことになりました。大晦日の夕方には私はどうしても錦に行かないと気が済まないの で、大掃除(いや捨てるべきものを捨てただけ)もそこそこに出向きました。暮れのぎりぎりということで、錦界隈は年末の混雑のピークが終わりぶらっと歩くには程良い心地良さでした。いつものように樽酒を測り売りで買い、目に付いた年末年始の食材なんかを買いました。
今年はどんな年だったのでしょうか。「オール新作コンサート」や「コーラスめっせ」の立ち上げに至るまで、いろんな人にお世話になっての合唱漬けの日々でした。「それで良いのか?」「何か忘れてないか?」という迷いはいつも付きまとうのですが、「コンクールで勝ったかどうか」というような単純な図式の活動の次元を変えていくこと、合唱界全体を有機的に連関させていく仕掛けを作っていくことに関心があり、何かミッション(いや、意地のようなもの)を過剰に感じてしまっているのでしょうか。来年はもう少しペースをコントロールしながら、落ち着いて行動していかねばならない…と思っています。

桃の滴

P.s
錦通りで買い求めたお酒は今年も京都のもの。大吟醸「桃の滴」でした。