頑張れ!ミカニエ、ディリゴ!

2010.2.2

2010年の合唱は和歌山での「アンサンブル・ミカニエ」「ディリゴ・ムジカ」 のジョイントコンサートで幕開けでした。ともに和歌山と徳島で活動している若い合唱団ですが、パンフレットに書いている通り(→耳をすます「演奏の場面で」)、 この二つの合唱団の個性的な指揮者については、以前から親交があり、彼らが それぞれの地に新しい一般合唱団を立ち上げるのなら、「ぜひ応援しなければ!」 という気持ちを持って「音楽監督」に就任していたのでした。
とはいうものの、なかなか練習には行けないまま(特にミカニエのほうはもう2年ぶりくらいになるでしょうか?…)いつもそれぞれの指揮者にメールで指示を出しているだけの状態でしたので、今回は、共に苦労しながら頑張っている様子を間近で実感出来、とても良い機会になりました。演奏会のほうも昨年 末に和歌山で集中力の高い合宿練習と交流会が出来ており、すでに長年一緒に活動してきたようなリラックスした雰囲気で本番にのぞめました。

単独演奏ではそれぞれに特徴を出し、(ディリゴが海外諸国の合唱作品、ミカニエは北川昇さんの「かなうた」)個性を発揮しながら歌っている姿が印象的でした。ディリゴはすでに何度か練習をしたり、演奏を聴いていて良く知っているのですが、相変わらず繊細なハーモニー作りの「つぼ」を心得ていると思 いました。ミカニエは12名でしたが、全員暗譜で「かなうた」を熱唱しており、技術的な課題を越えて、曲の良さが会場に十分に伝わる演奏をしてくれましたので、聴いていてぐっと来ました。

合同は私の指揮で、信長先生の新曲「かなしみはあたらしい」を演奏しました。 みんな飛びっきりの表情で爽やかに歌ってくれたので嬉しかったです。 お互いに少ない人数の合唱団なので、合同になるとちょうど人数的にも技術的にも互いのウィークポイントを補い合う感じでしょうか…、もとからハーモニ ーや声の方向性が近いので、まるで一つの合唱団のように、気持ちの良い演奏を披露してくれました。

それぞれの地には若い人が合唱を続けられる一般合唱団が少なく、合唱人口からしても恵まれた環境ではないように思います。しかし、そのような地域でも、新しい方向性を持って活動していこうというこの二つの団体を私は高く買っています。遠方からの支援になりますが、ネットワークを上手く生かして、ジョイントコンサートなどを上手に後押ししていきたいなと思います。
活動していく中で、彼らの世界観も広がり、混ざり合い、また彼らの活動そのものにも目が向けられることになるでしょう。今後とも力いっぱい励ましてい こうと思っています。

P.S.
そういえば、前日に食べさせてもらった「お寿司」は本当に美味しかったです。 久しぶりに回ってないお寿司でしたが、いつまでも食べ続ける某指揮者の翌日の体調を心配したのでした。