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大学の合唱について・学生指揮者を目指す方へ・学生指揮者とは何か・・ ・大学合唱事情 ・大学合唱のこと ・第1回学生指揮者技術系合宿 ・大学男声合唱団の現状と展望・・・ ・大学男声合唱団の現状と展望(続) 子供の合唱について・こどもの歌声合唱界への提言・21世紀におけるコンクールの開催方式と 合唱連盟の取り組みについて |
大学合唱事情
昨今の大学のクラブ活動にとっての問題は尊重すべき「自主活動」という側面をどう
捉えるかという点にもあるのかもしれません。しかしながら、机上の議論を積み重ね
るより、例えばふと「学生観」の設定自体をシフトさせることによって、絡まった糸
が解けるようにすっと納得出来ることがあるように思います。 周囲からは、合唱団の規模や適正を把握し、方向性や現在欠けている情報に関してのア ドバイスを与えることが重要なのではないかと思います。練習方法や曲目、活動の仕方 についての多様でバリエーション豊かなサンプル(見本)を提示すること、具体的な選 択肢を情報として提供すること、その上で、「さぁ、やってみてごらん」というエンカ レッジング(励まし)が効果的かもしれません。
最近、個人的に小さな繋がりを持っている仏教大学(京都)の心温まるフェアウェルコ
ンサートを見て驚きました。小規模の合唱団ながら、「合唱と仲間が好きだ…」という
気持ちに溢れた活動にかねてから好感を持っていたのですが、規模の小ささを逆手に丁
寧に手作りされたパンフを客に丁寧に配っていました。その他の演奏会でも選曲やステ
ージ進行にも工夫や趣向が凝らされ、演奏結果よりもその誠実な取組みに対する固定フ
ァンがいると聞きます。 バイタリティを持って小さな工夫をすること、知恵を絞ること…、大学合唱の活性化は そんな当たり前の小さな言葉にヒントがあるのかもしれないと感じますし、大学合唱を 活性化させるための周囲のフォローとは、「わしの学生の頃は・・・とか、最近の学生は 云々」と無意味に嘆いたり薀蓄をたれることよりは、常に見守りながら適切なアドバイ スをタイミング良く出してあげる。というシンプルなことではないか(実行するには難 しいのですが、考え方の軸としてはそんなに的外れではない)と思う昨今です。 2001年ハーモニーより
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