こどもコーラスフェスティバル
2011.9.6
昨年に引き続いて、講師として参加させていただくことになりました。
昨年は戦後65周年を記念しての広島開催でしたが、今年は、ホームグラウ ンドとも言うべき東京の人見記念講堂でした。私にとっては、つい先日東西 四連で演奏したばかりのホールでしたが、構造がややこしいので、何度も何 度も迷ってしまいました。
昨年は北川昇さんの曲を紹介させてもらいましたが、今年も関西の作曲家で ある石黒晶先生の「わらべうたのカタログ」から三曲をワークショップで練 習させてもらいました。
冒頭こそいつもの調子で、「手を繋いでのわらべ歌」から和やかに始めてみ たのですが、練習プランには格段の自信がある私としては珍しく、途中から やや時間切れの様相を呈してきました。そもそも覚えるのがややこしい「こ とば遊び」に加え、「手足拍子」が入っての曲なので、小さい子らには難し かったでしょうか…。それでも必死で「動きまでつけて」、てんやわんやの 練習とあいなってしまいました。
しかしながら、やや心配しながら迎えた翌日の一発勝負の発表会では、子 どもたちは完璧な演奏をしてくれたのでした。さすがです。前夜、楽譜を 見てきてくれたのでしょうが、大人ではこうはいきませんから、やはり子ど もは天才だなあと思いました。
さて、演奏会形式の翌日の白眉は「インドネシア」の招待合唱団の演奏でした。 指導はRoni Sugiarto先生。まだ若くワールドユースクワイヤーの経験者で、 日本のユースメンバーもよく知っているようでした。昨年もそうでしたが、 やはり世界は広い。音楽は深い。日本の国内レベルで小さな優劣に一喜一憂し ているようではダメだなあと思いました。
音楽にはもっと大きな役割があるのです。
昔、「畷ジュニアハーモニー」を連れて上海に行ったときにも強く感じました が、子どもたちは大人が懸念したり躊躇したりする前から、言葉も通じないの に簡単に外国の合唱団と一緒に外国語で歌を歌ったりしていました。きっと歌 や音楽には、国境や時代や言葉を越えて心通じ合い、成長し合える力と役割が あるのです。その意味でも、こどもコーラスフェスティバルに外国の合唱団や 講師が来られる意味合いは大きいなあと感じました。この日見たインドネシア の合唱曲は様々な意味で子どもたちの胸にも刻まれていることでしょう。この 日たくさんの仲間と一緒に歌った歌は、子どもたちの夏休みの思い出の1ペー ジとしてしっかり刻まれているでしょう。
来年は関西であるそうです。