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大学の合唱について・学生指揮者を目指す方へ・学生指揮者とは何か・・ ・大学合唱事情 ・大学合唱のこと ・第1回学生指揮者技術系合宿 ・大学男声合唱団の現状と展望・・・ ・大学男声合唱団の現状と展望(続) 子供の合唱について・こどもの歌声合唱界への提言・21世紀におけるコンクールの開催方式と 合唱連盟の取り組みについて |
大学男声合唱団の現状と展望・・・(4/5)
■活性化手段について また例えば、仕掛け作りも重要なのではないかと考えています。私は現 行の合唱連盟のコンクール形式に対しては絶対に改革が必要であるとい う考えを持ち、「カテゴリー別開催」「隔年開催」「国際化」という提 案をしている者ですが、大学生についてはむしろ、「楽しい競い合いを 助長させてはどうか」という気持ちを持っております。コンクールに対 するこだわりがある訳ではありませんが、個性という逃げ道や自己完結 (自己満足)に陥りがちな学生を、「社会性」の中に引っ張り出すこと によって(もちろん無意味な順位争いや欠点指摘に留まるのでなく、審 査員からの言葉による評価、応援メッセージ、もしくは「賞金」という モチベーション、団を超えた交流やシェアリング、を含むスタイルを確 立することが重要)、彼らの活動の指針を分かりやすくさせる気がいた します。 もちろんこれらのことが全てを一気に解決するとは思えず、明確な処方 箋があったら私も悩みは少ないのですが、状況や学生との関係性や周囲 の協力という問題もあり、大学合唱団を再興させていくことには大きな 手間がかかると思います。ただ、盛り上がった合宿の件でも異世代集ま るフェスティバルの経験でも明らかなように、現在の大学生はむしろ集 団活動に飢えてもいます。きっと達成感も欲しがっています。異世代 との関わりも潜在的には持ちたがっています。ですから、「現在はパー ソナルな時代であって、合唱ははやらない」ということで片付けるので はなく、合唱界としては、現状を現状たらしめている原因を分析し、大 学合唱の導き方や仕掛けに工夫を積み重ね、努力をしていくべきもので はないのかと思うのです。 |