Top > 耳をすます
演奏の場面で・アルティ声楽アンサンブルフェスティバル・コーラスめっせ ・The Premiere ・なにわコラリアーズ ・淀川混声合唱団 ・合唱団「葡萄の樹」 ・みやこ・キッズ・ハーモニー ・エントアール ・同志社グリークラブ ・PLOVER Pure Blueberry ・寒梅館サマーコンサート ・城陽演劇フェスティバル ・畷ジュニアハーモニー ・【大学】客演&ジョイント等 ・【一般】客演等 ・その他 |
演奏の場面で・・・アルティ声楽アンサンブル
アルティ声楽アンサンブルフェスティバル パンフレットより2005年7月(第2回)昨年、試行錯誤のうちにスタートしたアルティアンサンブルフェスティ
バルですが、今年は「世界合唱の祭典京都」の前夜祭という趣で開催することが出来まし
た。歌とは、生きるために必要なもの。共に歌う合唱は共に生きていることを確認し合う
作業でもあると考えます。 祇園祭の京都は夏の始まりの暑さとわくわくするような賑わいの雰囲気
に包まれています。祇園祭は町同士のお祭りとも言えますが、京都の町は旧来、相互扶助
や自治意識が高く、世代を越えた人と人との繋がりが地域の力として様々な文化形成に繋
がってきたと聞きます。 有志の手による試行錯誤の繰り返しで実施されているアルティ声楽アン
サンブルフェスティバルですが、いよいよ5年目を迎えることが出来ました。競い合うの
ではなく「集い、学び、歌い、聞き、語り合う」新しいタイプの合唱フェスティバルとして、
少しずつですが広がりを見せてきており、とても嬉しく思っています。この数年間で数多く
の団体に演奏をしてもらっていますが、最も面白いのは選曲の方向性や得意不得意を含めた
合唱団の「個性」であるように思います。我々はアンサンブルを通して、一人一人のかけが
えのなさや、果たすべき役割を確認し合うことが出来ますが、個々の集まりが集団としての
個性を形成していることにも気付かされます。それぞれの団体のそれぞれの音色によるアプ
ローチ・・・これこそ音楽の楽しみ方の醍醐味と言えるのではないでしょうか?祇園祭の京都の
賑わいとともに、全国から来られた様々な団体の個性を味わってもらえればと思っています。 今年の三月に私たちは精神的支柱であった吉村信良先生(前全日本合唱連盟理事長) を失いました。このフェスティバルの座長でもあった吉村先生は、ある練習の後に私 に手招きをして、「君が興味がありそうな話があるよ」とおっしゃいました。それが、 この、競い合うのではなく「集い、歌い、聴き、学び、分かち合うことを趣旨とする このアンサンブルフェスティバル」の計画だったのです。その時、私に言われたこと は、「君にぴったりだと思う、ともかく責任は私が取るから、君が好きなようにやり なさい、出来たら君よりも若いメンバーでスタッフを編成するといい」ということで した。まさに親分の真骨頂!。以来このフェスティバルの開催は私にとって、自分自 身へのチャレンジであるとともに、多くの人のご厚情や人との繋がりを感じる機会に もなっております。競い合うことを主眼としないことで滲み出てくるのが合唱団固有 の音色であり、個性でもあります。また緊張感だけでなく「大らかさ」というオブラ ートで包み込むことによって合唱本来が持ちえているポピュラリティに開かれている とも言えます。このフェスティバルでは、歌うことにより、(ステージ上で完結する のではなく)我々が世の中で協力しながら「生き、生かし、生かされていること」を 実感する催しに繋がっていく可能性があるとも言えるのではないでしょうか?吉村先 生を失った後、幸いにも、最もこのフェスティバルの趣旨を理解してくださる日本の リーダー松下耕先生に「特別顧問」に就任していただき、フェスティバルの行く末を 見守っていただけることになりました。 あくまでも有志の協力による手作りの企画であるにも関わらず、今年は信長貴富先生、 藤井宏樹先生はじめ、関西初上陸のゲストの団体(「Ensemble PVD」) をお招きすることが出来ました。国内最高峰の刺激を受けることにより、京都の町に アンサンブルの楽しみが広がり、交流の輪が広がっていけばと思います。ぜひ、 「夏の歌、夏の色」という大きなテーマのもとに繰り広げられるフェスティバルをお 楽しみください。気持ちのこもった歌声でステージと客席が愛に包まれることで、天 国の吉村先生がにっこり微笑んでおられることを想像したいと思っています。 2010年7月(第7回)有志の手による試行錯誤で実施されている「アルティ声楽アンサンブルフェスティバル」 ですが、いよいよ7年目を迎えることが出来ました。競い合うのではなく「集い、学び、 歌い、聞き、語り合う」合唱フェスティバルとして、少しずつではありますが、近畿圏 外からの応募もあり、広がりを見せていることを嬉しく思っています。この数年間で数 多くの団体に演奏をしてもらっていますが、最も面白いのは団の目指す方向性が垣間見 えることや、得意不得意を含めた合唱団の「個性」が感じられることであるように思い ます。我々はアンサンブルを通して、一人一人のかけがえのなさや、果たすべき役割を 確認し合うわけですが、個々の集まりが集団としての個性を形成していることにも気付 かされます。それぞれの団体のそれぞれの音色によるアプローチ・・・これこそ音楽の楽 しみ方の醍醐味と言えるのではないでしょうか?
このフェスティバルが名高い「軽井沢合唱フェスティバル」と緩やかな連携をしてい
ることは既にご存知かと思いますが、実は今年から大阪におきまして同様のコンセプト
を掲げた「コーラスめっせ2010(春開催)」なる催しを開催いたしました。こちらの
ほうは大都会である大阪を拠点に「コーラスの見本市とも言うべき、情報の相互発信
と交流のイベント」として大規模に育てていきたいと思っています。全国を見渡すと、
同様の企画イベントの萌芽が見られます。一つの土俵で競い合い優劣を決する時代で
はなく、新しい時代に突入していることの証でもありましょう。合唱を愛する様々な
人が様々な場で出会い、価値観を分かち合いながら、また様々な場で再会していくこ
とを夢見ています。 有志の手による試行錯誤の繰り返しで実施されているアルティ声楽アンサンブル フェスティバルですが、いよいよ8年目を迎えることが出来ました。競い合うので はなく「集い、学び、歌い、聞き、語り合う」新しいタイプの合唱フェスティバル として、少しずつですが広がりを見せてきており、とても嬉しく思っています。 今年は3月の大震災で多くの方が犠牲になられました。亡くなられた尊い命の冥福 を祈るとともに、被災地に一刻も早く落ち着いた日々が戻ることを願います。歌声 は人々の心を癒し、励まし、勇気付ける力を持っています。演奏することによって、 私たちは生命の恩恵に感謝し、願い祈る気持ちを強く持つことが出来ます。仲間と 歌い、仲間の歌を聴き、仲間のために歌うことによって私たちは連帯と想像力とを 取り戻すことが出来ます。また、アンサンブルを通して、私たちは一人一人のかけ がえのなさや、果たすべき役割を確認し合うことが出来ます。このフェスティバル が、「歌そのものの存在意義」の確認に繋がること、「歌に出来ること」への気付 きに繋がることを願っています。「愛と感謝」「強い意志とメッセージ」に満ちた 集いの場にしていきたいと思っています。
さて、今年は、松下先生がお休み。しかしながら、講師には石川和子先生をお招き
することが出来ました。2日に渡って関西ではなかなか受ける機会のなかったレッ
スンを受けたいと思っています。ゲストには「左座家(ぞうざけ)」という素晴ら
しい家族コーラスを招待いたしました。一度聴いて以来私の胸から決して離れない、
素晴らしい団体です。卓越した技量もそうなのですが、決して技量に終始しない
「歌への愛」、伝えたいことに対する一体感…、もちろんチームワークに満ちてい
て、「これぞアンサンブル!」と叫びたくなる団体です。兼ねてよりこのフェステ
ィバルの趣旨にもぴったりの団体であると思っておりました。どうぞお楽しみくだ
さい。また二日目には、特別企画として、あの世紀の名曲「モツレク」を公募団体
による女声合唱(デュエット)として演奏したいと思っています。モーツァルトの
名曲を千原英喜先生がデュエットで歌えるようにアレンジされています。その驚く
べき成果をお楽しみください。(4月の「
コーラスめっせ」で部分初演がなされ、今回が全曲初演となります)。折りしも、
この震災で亡くなられた方への追悼になればとも思い、客席とも気持ちを合わせ、
心の籠もった演奏をしたいと願っています。 故吉村信良先生の意思を受け継ぐ形で、有志の手により実施されている「アルティ 声楽アンサンブルフェスティバル」ですが、いよいよ9年目を迎えることが出来ました。 間もなく10周年を迎えるのかと思うと感慨深いものがあります。まだまだ小さな チャレンジの繰り返しではありますが、競い合うのではなく、「集い、学び、歌い、 聞き、語り合う」新しいタイプの合唱フェスティバルとして、少しずつですが広がりを みせてきており、とても嬉しく思っています。 昨年は3月の大震災で多くの方が犠牲になられました。今なおその傷跡は癒えて おりませんし、被災地の一日も早い復興を祈りたいと思います。この間、私たちは多くの ことを学び、多くのことに気付かされてきました。歌うこと…、このようなアンサンブルを 通しても、私たちは一人ひとりのかけがえのなさや、果たすべき役割を確認し合うことが できるのではないでしょうか。このフェスティバルが「歌そのものの存在意義」や「歌に 出来ること」への気づきに繋がることを願っています。音楽や人との出会いによって 「愛と感謝」「強い意志とメッセージ」に満ちた集いの場にしていきたいと思っています。
さて、今年も松下耕先生は渡欧されており、お休みです(残念!)。しかしながら、講師には
北海道から陣内直先生をお招きすることができました。2日に渡って関西ではなかなか
受ける機会のなかったアンサンブルの基礎レッスンを受けたいと思っています。また、
「未来への歌声〜受け継がれる歌声」というテーマのもと、ゲストには「アンジェルス児童
合唱団」「多治見少年少女合唱団」を招待いたしました。未来そのものとも言える子供たち
の歌声を育てていくことが、大人の責務でもありますし、子供たちの歌声は私たちに勇気や
希望を与えてくれるでしょう。さらに、私たちがしっかりと歌い、歌い継ぎ、子供たちにも
託していかねばならないものもあろうかと思います。その意味で、今年も公募合唱団を編成し、
「唱歌」を素材にした「日本の四季めぐり」を岩手の作曲家である名田綾子さんの編曲、
ピアノ伴奏で歌おうと思っております。 京都で開催された世界合唱シンポジウムの前年(2004年)に試行的に開催された 「アルティ声楽アンサンブル フェスティバル」ですが、思いつき主の故吉村信良 先生(全日本合唱連盟理事長)から私に託されたのは、「君の自由にやれ、出来る だけ自分 より年齢の若い人を仲間に加えてやれ」ということだけでした。つまり旧 来の合唱連盟の枠組みに凝り固まることなく、未来志向で伸び伸び やってほしいと いうメッセージでしょうか。 以後、松下先生他、たくさんの方々に助けていただき、 私なりに工夫と試行錯誤を 重ねて、もう10年の歳月が経過したことになりますが、この間何人もの 人たちがこ の行事に関わってくださったことを考えると、ある種の感慨のようなものを感じます。 しかしながら、この手の催しはルーチンに なってはならないものですし、回を重ねる ことだけに自己満足してはならないものでしょう。合唱の現在の中で常に新しい風を 感じられるもの になっているか、フレキシブルな工夫が出来ているか、独自の切り口 を持てているか、次の10年を目指して今やるべきことは何か、を考えた 上で、 「で、みんな楽しかったか?」という物差しを持っておきたいと思っています。
7月の上旬の京都は、暑さだけでなく祇園祭のわくわく するような賑わいの雰囲気に
包まれています。祇園祭は町同士のお祭りとも言えますが、京都の町は旧来、相互扶助
や自治意識が高く、世代を 越えた人と人との繋がりが地域の力として様々な文化形成に
繋がってきたと聞きます。アンサンブルフェスティバルでは、わりと少ない人数で 歌う
とことになりますが、テクニカルなこともさることながら、そのプロセスで一人一人のか
けがえのなさ や、個性、表現すべきこと、果たすべき役割を確認し合うことが出来ます。 さて、今回は久しぶりに松下耕先生の登場です。合唱音 楽に対する愛情たっぷりに様々 なことを教えていただくことになるでしょう。また、ゲストの2団体(「Combinir di Co rista」「東 京ユースクワイア」)は共に今を時めく素晴らしい合唱団です。国内最高峰 の刺激を受けることにより、京都の町にアンサンブルの楽しみと交 流の輪が広がっていけ ばと思います。 2014年7月(第11回)
京都で開催された世界合唱シンポジウムの前年(2004年)に試行的に開催された
「アルティ声楽アンサンブルフェスティバル」ですが、昨年で10周年の節目を迎
え、本年から新たな10年を見据えてのスタートが始まります。スタート時から故
吉村先生の温かいご支援と松下耕先生をはじめとするたくさんの方々に助けてい
ただき、工夫と試行錯誤を重ねて継続してきました。
7月の上旬の京都は、暑さだけでなく祇園祭のわくわくするような賑わいに包
まれています。京都の町は旧来、相互扶助や自治意識が高く、世代を越えた人と
人との繋がりが様々な行事や文化を支えてきたと聞きます。アンサンブルフェス
ティバルでは、少ない人数で歌うとことになりますが、その分一人一人のかけが
えのなさや個性、果たすべき役割を確認し合うことが出来るように思います。つ
まり、アンサンブルで歌うことは、我々が世の中で協力しながら「生かし、生か
されていること」を実感することに繋がるのではないでしょうか?「ともに生き
る」というテーマのもと、今年も全国各地からアンサンブル団体を迎えて開催が
出来ることを大変嬉しく思います。
京都で開催された世界合唱シンポジウムの前年(2004年)に故 吉村信良先生の提唱に
より開催された「アルティ声楽アンサンブルフェスティバル」ですが、今年でひと回
りの12年目を迎えます。この間、様々な関係者の温かいご 支援 をいただくとともに、
松下耕先生(耕友会)をはじめとするたくさんの先生方に助けていただき、工夫と試
行錯誤を重ねて継続してきました。
有志で始めた「アルティ声楽アンサンブルフェスティバル」は13年目の夏を迎えます。
この間、様々な関係者の温かいご支援をいただき、継続出来たことに感謝しております。
7月の京都は、祇園祭のわくわくするような賑わいに包まれています。京都の町は旧来、相互扶助や自治意識が高く、世代を越えた人と人との繋がりが様々な行事や文化を支えてきたと聞きます。アンサンブルフェスティバルでは、少ない人数で歌うとことになりますが、その分一人一人のかけがえのなさや個性、果たすべき役割を確認し合うことが出来るように思います。つまり、アンサンブルで歌うことは、我々が世の中で協力しながら「生かし、生かされていること」を実感することに繋がるのではないでしょうか?
府民ホールアルティを出て、虎屋菓寮を横目に一条通りを西へと向かうと「一条戻り橋」に差しかかります。堀川に架かる橋です。もちろん今の橋は平成になってから架け直された新しいものですが、古くは遥か平安京が作られたときに架橋されたと言われ、以後千年以上の歴史の中で、位置を変え何度も作り直されながら様々な伝説の舞台となってきています。京都の人ならばこの「戻り橋」を巡るさまざまなエピソードについてご存知の方も多いでしょう。
京都府庁前の「進々堂」のカウンターに座り、物思いにふけりながら一人でパンを食べていたときに、突然パンを題材にした歌詞を作ってみたくなりました。と、同時に一気に合唱物語の緩やかな輪郭が自分の頭の中で出来上がり、この興奮と盛り上がりを誰に伝えようかと考えたときに、きっと面倒な顔一つせず返信いただけるに違いない山下祐加さんに10曲分(本編からは3作削りました)のタイトルをメールして送ったのでした。(それがこの合唱物語の始まり。予想通りの返信をいただいたことを関係者に自慢したところ、「忙しい作曲家の時間を取ってはならない」と、たしなめられたものです。)
昨年はホールの30周年記念行事を重ねての3日間開催となり、大変にぎやかな開催となりましたが(…公募合唱団による合唱物語「パン屋さんの匂いでしょ」を発表し、ロビーをクロワッサンの匂いで充満させたものです…)早いものでもう一年が経過しようとしています。
昨年は大変残念な夏を過ごすことになりましたが、本年は感染対策に万全を期すとともにプログラムを縮小しながら、何とか開催にこぎつけることが出来ました。関係者各位、尽力してくれたスタッフ一同にも感謝いたしております。 |