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 みやこキッズ「春うらら」コンサート

09−4 2009.5.25

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2006年に結成した「みやこ・キッズ・ハーモニー」ですが、4月29日に ささやかながら初めてのコンサートを開催することが出来ました。

京都の街でも昔はたくさんの路地裏で子供が遊んでいましたし、どんな遊 びにも「うた」や「ふし」がついたりしてました。(友達を誘うとき、友 達の家の前で「○○ちゃん、あーそーぼ・・・」と節を付けて誘ってません でした??=同世代以上の人)じゃんけんをするにも、組分けをするにも、 「かえるがなくからかーえろ」も含めていろんな節回しがありましたよね? 路上にローセキで絵を書いて、その上を飛んだり跳ねたりしていたことも 懐かしく、街は子供たちのはしゃぎ声や遊び声に満ちていたはずなの ですが、残念ながら現在ではどこを見渡しても声を出して歌いながら遊ん でいる子供たちを見つけることが出来なくなりました。
かといって「わらべ歌」や「遊び歌」は元来音楽の授業で学ぶというもの でもないのですから、このままでは完全に消えていってしまうと思い、や や危機感や使命感ももって始めたのがこの「みやこ・キッズ・ハーモニー」で した。スタッフも全員ボランティアですし、親御さんにも協力してもらっ たりして試行錯誤しながら続けているのですが、この間「通りゃんせ」や 「かごめかごめ」を知らない子供たちに(遊びも含めて)教えることが出 来ましたし、(子供たちの父母と遊び方が違っていたり、歌詞が違ってい たりして、様々な発見もあり)、いくつかの地域行事に参加して大勢の人 に喜んでもらうことも出来ました。

合唱団の演奏ということに関しては、毎年「アルティ声楽アンサンブル フェスティバル」のオープニングに顔を出していたのですが、むしろ演 奏会場ではないところで歌わせてもらうことも多かったので、今回は思 い切って京都文化博物館のホールスペースを借りて演奏会を企画したと いう次第です。いろいろ心配しましたが、女声コーラス「ベルヴォア」 さんの賛助出演を得ながら、思った通りの「アットホームな演奏会」を 催すことが出来ました。

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それにしても、子供は本番に強いものです。歌詞の覚えもばっちりで、 微笑ましい程度のハプニングもたくさんあるにはあったのですが、「日 本の歌(わらべ歌、遊び歌、唱歌)」「世界の歌(いろんな国々の歌)」、 それから今の子供たちに相応しいような現代のわらべ歌とも言うべき 「白い歌青い歌」や、その他「ポピュラーな歌」を含めて演奏し、 (みやこキッズハーモニーのレパートリーの三本柱です)最後は会場の 皆さんと一緒に「切手のない贈り物」で楽しい演奏会を締めくくること が出来ました。

上手くなるために厳しい練習をすることもたまには必要なのでしょうが、 「みやこ・キッズ・ハーモニー」としては、まず子供たちが歌や音楽を好き になってくれること、いろんな形で歌や音楽と関わり続けてくれること、 ・・・また、地域や近くの大人たちが歌や遊びを通して子供たちと関わろう とすること、子供たちが昔の歌も含めて歌うことを通して「言葉の繊細 さ」や「季節感」や「情緒性」や「想像力」のようなものを身につけて いくこと、そして、その子どもたちの歌声で周囲が明るくなること、 …が目標です。歌は簡単に国境を越えますし友情を育みます。いずれは 「みやこ・キッズ」の子供たちを「歌を通して世界の子供たちと友達にな れるような場所」に連れて行きたいなあ・・・、とも思っています。

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※客席の特等席には、3月末にお亡くなりになった「みやこ・キッズの顧問 ・アドバイザー」でもあった前全日本合唱連盟理事長「吉村信良先生」の 遺影を飾り、たっぷり聴いてもらうことが出来ました。きっと喜んでいた だけたと思います。アルティも頑張ります!

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