年末人情風呂

2007.12.30

慌しい年の瀬には、本当に久しぶりに風呂屋に通うことになりました。
バブルの頃に建ったオール電化マンションのせいか、ちょうど20年ほど経って いろんなところにガタがきているようです。夏に「冷暖房」が故障したまま半年が過ぎてしまい、この冬場をどう乗り越えるかと考えていたのですが、ついに湯沸し装置まで駄目になってしまったのでした。松江に行っている間に修理されていることを期待していましたが、京都に戻っても直っておらず、しかも修理に数十万円と数週間がかかると聞いて大いにがっかりしてしまいました。
…という訳で、久しぶりに、近所のお風呂屋さんに通ったのでした。
もともと、家に風呂がある環境ではありましたが、近くに風呂屋があったこともあり、ときどきそこに通った記憶があります。よく覚えているのは、元旦に父と張り切ってお風呂屋に行ったら閉まっていたって言うことでしょうか?

お風呂屋さんも随分少なくなった代わりに、残っているところはそれぞれ進化していて、ジェット風呂に薬湯やサウナ等の工夫がなされているようです。フルー ツ牛乳がなかったのは残念でしたが、やはり風呂上りのコーヒー牛乳は格別の味わいでした。
大晦日の夜には徐々に減っていく客の中の一人としてゆっくりお風呂に入りました。 番台のおじさんだけでなく、着替えが済んでもいつまでもテレビを見ているお客さんからも「良いお年を」と声をかけられると、「昔はこんな感じだったなあ・・・」と、感慨に包まれながらいつの間にか一気に時間が経っていることに気づいたのでした。

外に出ると寒空が広がっていました。
そしてそこは以前に一人暮らしをしていたマンションの通りでした。歩きながら懐かしいお地蔵さんの姿も発見しました。月明かりと、街灯の明かりと、近所のおじいさんたちの声に、ぼんやり温かい年の瀬となりました。


P.s 例年の通り錦で買った年末のお酒は「月の桂の純米吟醸発泡にごり」でした。