シューベルトの名曲に作詞をしてみた!17−05 2018.1.14小学校2年生の私のアイドルはシューベルトでしたが、「あかずなガム」が「チューインガム」の一種でないことは辛うじて分かっていたものの、どうしても「がむ」という言葉から離れられず、ぎゅーんと伸びるようなメリスマの長いフレーズ感とあいまって、何だか美味しそうなものだと考えておりました。 ご存知の人はご存知。シューベルトの「野ばら」を日本語で歌うと「わらべは見たり、野中の薔薇、清らに咲ける、その色愛でつ、飽かず眺む(近藤朔風:訳)」と、なるわけですが、その最後の「あーかーずーなーがーーーむ」です。日本の少年少女合唱団が歌った日本語の「野ばら」を私は繰り返し聞いていたのです。 時を距てること40数年。「アンサンブル・ミカニエ」の10回目の演奏会で、あろうことか、私が大胆にも野ばらの訳詩(いや作詞)をすることにもなりました。そんなことがあって良いのかと思いながらも、名訳に対抗するのではなく、シューベルト愛を別な形で表現しようと考えた結果、下記のような歌詞となりました。もちろん合唱曲化は千原英喜先生です。言い訳のようになりますが、3年前に「美しき水車小屋の娘」に超訳を付けさせてもらった際にも、部屋へ篭ってアクセントとかシラブルとかを考えれば考えるほど、訳は無理!!と投げ出しかけたときに、千原先生が「字余りだろうが、字足らずだろうが、超訳でばばばーっと作ってくれたら僕が何とかするから大丈夫!!」とおっしゃったので、思い切って書きなぐってみたところ、見事な日本語合唱作品になっていました。(感動の初演は2015年のコーラスめっせの公募合唱団/指揮伊東恵司・ピアノ寺嶋陸也)。現代の天才千原先生とであれば、どこにパス出してもゴールを決めて貰えるということに味をしめての第二弾となったわけです。「野ばら」では、「野ばら幻想」とでも言うようなファンタジーを提出し、「鱒」では恐る恐る結末を変えて提出したところ、いずれも千原先生はさらに輪をかけた楽しい編曲をしてくださっています。素晴らしいゴールです。 「水車小屋」の再演でピアノを弾いてくださった松本望先生を加えて上機嫌の打ち上げでは、千原先生からは早くも次回はシューマン名曲選、次々回にはメンデルスゾーンの無言歌を有言歌にして合唱曲にするから歌詞準備しておくように、という指示がなされました。 帰り道に、「私よ、本当に出来るのか?」と思いながらも、付いて行くと必ず自身の世界が拡張していく感じがするので、何とか付いていかねば…、と思っております。まあ、ミカニエに「とばっちり?」がいって申し訳ないですが、クラシック音楽としっかり向き合うきっかけにもなり、豊かな音楽団体への成長に繋がってくれればとも思っています。 |
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