オペラ:セロ弾きのゴーシュ08−07 2008.7.16
昨年の「同志社コールフリューゲル」と寒梅館ホールの「歌とお芝居のワーク
ショップ企画CLAP」とのジョイントコンサートでもあった「合唱劇:どん
ぐりと山猫(萩京子)」の楽しさに味をしめて取り掛かった「オペラ:セロ弾
きのゴーシュ(林光)」でしたが、今年も、ともかく大きな感慨に満ちた発表
会となりました。 チームに分かれてしまうために待ち時間が多くなったり、演出上の無理が出た り、練習の進め方にはかなり手間取ってしまいましたが、その分、助けを求め てお願いした学生合唱団(グリークラブ、コールフリューゲル)の指導部隊が 活躍してくれたり、私自身も混沌とした状況から上手く導かねばと思いながら 楽譜と格闘する時間が長くなり、結果として多くの発見を得ることが出来ました。 「どこまで表現出来たのか」ということに関しては、もちろん多くの反省の余 地が残るものであったとは思いますが、そもそも私たちは何を喜びとして、ど んな活動をしていくことが出来るのか…という指揮者、演奏者としての根本的 な課題に対して一つの答えを与えてくれるような気のするものでもありました。
これは合唱のシアターピースなのか、オペラなのか、合唱劇なのか、というカ
テゴライズに意味があるのかどうか分らないのですが、少なくともお芝居だけ
ではなく、その延長線上に歌があり音楽があることの楽しさに気付かされたり、
歌おうとすると芝居的要素の延長線上で歌わないと上手く伝えられないことに
気付かされます。なぜなら、うたもお芝居も基本的には何かを表現し、演じ、
伝えようとしているのであって、その源を一つにしているからではないでしょうか。
また、様々なジェネレーションにより構成されているコミュニティは社会そのも
のであって、様々な資質を持った人が才能を発揮し合い、足りない部分を補いあ
って一つの物語を完成させていくことは、世の中の創造の仕組みそのものでもあ
りました。この領域に豊かな情感の鉱脈があることだけは間違いがありません。
この楽しさを味わってしまうと、なかなか後戻り出来ないなあ・・・というのが私の
正直な感想です。驚きと発見と出会いに満ちた楽しい楽しい4か月でした。
P.s |
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