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 「よどこん」19回目の演奏会

07−20 2007.11.16

よどチラシ
気がつけばもう19回目の演奏会になります。
確か10周年の時に20回記念演奏会は「フォーレのレクイエム」をと いうことを言っていたような気がしますが、それはきっと20周年など 本当にいつ来るのだろう?という気持ちの中から夢見るように発した言 葉だったのでしょう。(何せフォーレのレクイエムは私の一番好きな曲 でもあり、…でも、きっと来年はやらないと思います(笑))

今回は何といいましても、信長貴富さんの「くちびるに歌を」の<混声 版委嘱初演>を出来たことが嬉しかったです。演奏については演奏その ものを聞いていただいた方の感想に委ねますが、私自身これほどまでに 熱くなれる曲と出会えたのは本当に久しぶりではないかと思いました。 学生指揮者の時以来でしょうか・・・。本来、知的な感じの指揮者ではな かった私の血が久しぶりに騒いでしまいました。

勿忘草 練習しながら思い出したことがあります。
昔は私も白い雲に憧れ、文学と自然を愛する青年としてワンダーフォー ゲル部(20世紀初頭のドイツの青年たちの運動に語源を持つ)で活動 したものでした。(私の愛読書の一つは「ヘルマン・ヘッセ」「ロマン ・ロラン」でした。・・・恐らく、ヘッセやロマン・ロランが文化人の中で 持て囃された時期というのがあって、そこにはマルタン・デュガールが 含まれていたかもしれませんが、恐らく父親がその世代に入ってたのだ と思います。デカダンスとは対象を成す高邁な希望がまだ広かった空の 下に息づいていた時代とでも言うのでしょうか。)
ある時、師匠の福永先生と文学の話になって、福永先生がヘッセやロマ ン・ロランが好きだったという話をされた時に、「先生も万年青年みた いですから、ヘッセの生き方に似てますよね」と言うと、福永先生は「 それはちょっと上等すぎる」と珍しく謙遜されたのを思い出します。し かしながら、私は福永先生の「あらゆる音楽はロマン派である」という 言葉に大きく頷いたものでした。

「くちびるに歌を」という曲には、感傷的ポエジーというより人生の四季 と人生のロマンを感じさせるシンプルで骨太な音楽がしっかりと練りこま れており、信長さんの音楽的熟成をたっぷりと感じました。自分自身の人 生を俯瞰する節目とも重なり、ともかくこの曲とめぐり合えたことが今年 一年間の中での最大の出会いとでも言えるのかもしれません。

さて、来年は20周年です。
もうひと頑張りして、「よどこん」も足りないところを補って上手くなり たいものです。そして、それ以上に歌との良い出会い、人との良い出会い があって20年続けてこれたことに感謝し、頑張ることによってさらなる 出会いをたくさん持ちたいものです。
来年の演奏会は9月15日(いずみホール)です。

P.s
演奏会では千原作品、信長作品を予定しています。演奏会の前には「軽井 沢合唱フェスティバル」にも参加する予定です!(ぜひ、「よどこん」で 一緒に20周年を迎えませんか?・・・団員募集)

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