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 佐賀女子高校+ソレイユジョイントコンサート 

11−05 2011.5.20

「佐賀女子高校合唱部」&「女声合唱団ソレイユ」の演奏を初めて 聞いたのは数年前のコンクール九州大会でしたでしょうか。「佐賀 女子」の透明でひたむきなサウンドと「ソレイユ」の太陽のような 歌声に出会った衝撃は大きかったです。その後、いろんな折を通し て、樋口先生の本当に素敵なお人柄と愛情に溢れた指導に触れ、メ ンバーの皆さんの向日葵のような笑顔に触れ、両団とも私の大好き な合唱団となっていましたが、この3月には初めてのジョイントコ ンサートで、客演指揮を務めさせていただくこととなりました。
東京の演奏会から1週間ほど経っていました。佐賀には震災の影響 はないものと思っていましたが、合唱団の関係者にもいろいろ東北、 関東や原発とも関わりのある人があり、こちらも祈りを込めながら の演奏会となりました。

演奏会はとても気持ちの篭った素敵なものになりました。何と言って も樋口久子先生が素晴らしい指導者で、その音楽だけでなく、特に高 校生の子どもたちへの真っ直ぐな愛情と情熱とに心惹かれました。 その様子が演奏にもそのまま反映され、こういう光景を見ると自分も 少し先生になりたかったかなあと、、思ったりもしました。(父も叔 父も教師だったのと兄も教師になりましたので、何となく私の将来の 進路の選択からは早々となくなりました)
私の指揮した合同の曲目は、兼ねてより清水敬一先生に紹介されてい て(いや、清水先生が委嘱されフランスから届いたばかりの楽譜を見 ながら感激されている様子を横目でちらちら見ていただけ…)楽譜が 出たばかりの松本望さんの「光の方へ」でした。高校生の純粋で美し い声にソレイユの深みが加わることで、とても豊かな響きで演奏でき たと思います。新川和江さんの素敵な詩につけられた音楽ですが、天 才松本望さんの凄さが随所に感じられ、終曲の有無を言わせぬエネル ギー感には圧倒されてしまいました。震災状況とあいまって、力強い メッセージを歌ってくれたと思います。彼女らにたくさんのエネルギ ーをもらいました。

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佐賀と言えば、日本酒は東一(あずまいち)。私の中では「英薫(京都)」 「くどき上手(山形)」「東一(佐賀)」が三大日本酒ですが(つまり 甘めのフルーティ系が好きということか)、演奏会後に連れて行って もらったショットバーの「ギムレット」がやたら美味しく、何だか「 ギムレット」ばかりを数杯連続して頼んでしまっていたような気がい たします。もちろんチャンドラーの影響(→ 「ロンググッドバイ」を読む)で、私としては形から入るギムレット ですが、やはりライムジュースが違うのでしょうか?
大変素敵な演奏会の終わった後ということもあって、とても気持ちの 良い気分にさせていただきました。ぜひもう一度行っておきたい店の 一つです。

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その一週間後、北海道のウィスティリア・アンサンブルの練習に久しぶ りに行かせてもらったのですが、何とたまたま当日に札幌北高校合唱部 の30周年記念演奏会が開催されており、松本望さんの新曲を松本望さ ん自身のピアノ伴奏で披露されることを知りました。藤岡先生と一緒に 見に行かせてもらいましたが、2つも委嘱作品(男声、混声ですが)初 演しているのに、メールのやりとりのみで直接お会いしたことがなく (松本さんがフランスにおられるので)、私は実はここで初めて松本さ んと対面することになりました。
「やがて音楽が」も素晴らしい作品でした。

松本さんは今回は、この演奏会のために一時帰国されただけですが、今 秋にも本格的帰国だそうです。これからますます大活躍されることでしょう。

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