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「祈りの風景」〜について第59回東西四大学合唱演奏会より「祈りの風景」というタイトルのもとに、現代という時代に相応 しい作曲家の宗教曲(時代と地域を散らして)を5曲集めて演奏 してみることにいたしました。 「音楽が何のためにあるのか?」という問いに対しての一つの答え は「祈りのために」ということでもあるでしょう。ただし、いや、 だからこそ「祈りの形態や風景」は多様で多彩でもあるように感じ ます。ここで取り上げる宗教曲はいずれも随所に散りばめられた不 協和音や(いわゆる6度や9度等の微妙な音のぶつかり合い)によっ て新鮮な和音を生み、ロマンチシズムに溺れ過ぎない現代的な色合 いが溢れる作品にも仕上がっています。こういった様々な和声の組 み合わせは聞き手に一面的ではない複雑な印象を与えますが、考え てみれば、この「多面的な煌き」は現代という多様性を持った世界 や、人間の内面の複雑性そのものと直接的に結びついているとも言 えるのではないでしょうか。そして、その「揺らぎ」そのものが宗 教的な救済や信仰心と絶えず「呼吸」をし合っていることを物語っ ているようにも思います。
○Kyrie
○Gloria
○Ave Regina Coelorum
○Golgatha
○Ave Maria |