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「雪と花火」なにわコラリアーズ第13回演奏会より
「なにわコラリアーズ」が世界の珍しい曲の紹介に紛れて密かに進めていた?
<多田武彦+白秋シリーズ>は「三崎のうた」(CD販売中)から「東京景物詩」
を経て、京都での演奏会でついに「雪と花火」に戻ってきました。この曲は1957
年に多田武彦氏が「藍色のハーモニー」とその音色を評した同志社グリークラブの
ために作曲されています。
片恋…アカシアがたそがれの夕日に照らされて金色に散る。やわらかな君の吐息。
・・・銀と緑に散る孔雀玉、しとしと落ちる涙、・・・終曲の花火は男女の情愛の極みである
とともに、まるで手を伸ばしても手に入れられない遠い夢の日の象徴のようです。頬に
伝う涙には辛い恋愛の体温を感じます。白秋の詩歌は綺麗ごとや絵空ごとではなく、生
きていくことの苦悩や哀歓に溢れ、血や涙のような強い叙情が滲んでいるのでしょう。 |