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「夏は来ぬ〜日本の抒情歌」 『日本の四季U』より淀川混声合唱団代第12回演奏会より
窓を開けると祇園囃子が聞こえる季節です。(京都の中京に住んでます) さて、今日は大好きな日本の歌を歌ってみます。幼い日に一度は口ずさんだり、耳に したことがあるような曲の中から「夏」をイメージさせるものを中心に数曲選んでみま した。 それにしても唱歌や抒情歌の数々を歌っていると、「日本語」の「語感」の中に音楽 や自分自身が絡め取られていく感覚に見舞われてしまいます。繊細な言葉によってまとま りのない自分の感性が癒されていくのでしょうか。これらの歌の中には子供の頃、意味を 理解することもなく歌っていた言葉や、今やすっかり使われなくなった言葉、あるいは辞 書を引いて初めて意味を納得出来た言葉がたくさんありますが、その割には言葉を発する だけでどきどきしたり、しっとりとして、かつ気品ある風情を感じるのはどうしてでしょう。 「言葉」を獲得することは「感性」を獲得することでもあるのでしょう。ボキャボラリーを 増やすこと、言葉を使い分けることは、そのまま感性と表現の繊細さを磨くことではない でしょうか。 …言葉で表しきれないことが多いから音楽がある…と私は主張しつづけています。しか しながら、日本語の言葉の多様性は日本人の繊細さの証でもあるでしょう。特に季節を感 じさせるものが多いのは多くの人の指摘する通りですが、意味だけではなく、語感の持つ リズム、言葉の持つ「官能性」や「なまめかしさ」、…恋の目配せのように「どきどきす る感じ」…をしっかり胸に抱きながら表現したいなといつも思っています。 …言葉で表しきれないことが多いから音楽がある…と私は主張しつづけています。しか しながら、日本語の言葉の多様性は日本人の繊細さの証でもあるでしょう。特に季節を感じ させるものが多いのは多くの人の指摘する通りですが、意味だけではなく、語感の持つリズ ム、言葉の持つ「官能性」や「なまめかしさ」、…恋の目配せのように「どきどきする感じ」… をしっかり胸に抱きながら表現したいなといつも思っています。 「よどこん」の演奏が「夏の扉」を開くことになれば、とても素敵です。 気持ち良く歌えたらいいなと思っています。 |